内視鏡下腰椎椎間板ヘルニア摘出術 MED

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内視鏡下腰椎椎間板ヘルニア摘出術 MED

 腰椎椎間板ヘルニアの治療には、内服薬・物理療法・ブロック治療などの保存治療が多くの例で有効ですが、一部の例では手術が必要になります。手術を行う場合は、「入院は短く・傷は小さく」などの理由から、内視鏡下椎間板ヘルニア摘出術(以下MED)を希望される方が増えてきました。当院では2006年からMEDを本格導入しており、2008年に、中国四国厚生局より内視鏡下椎間板摘出術の施設認定を受けております。2011年には100例目を迎え、当院での標準術式の一つとして定着しております。

当院でのMEDの実際

 X線透視装置を使用し、確実でピンポイントに手術を行います。皮膚切開は2cm弱で、筋肉を分けながら手術用器具を挿入することで、筋肉を切ることなくヘルニアに到達します。内視鏡で拡大した明るい視野で手術を行ない、「手術で切った部分の痛みがほとんどなかった」「下肢(足)の痛みが取れた」「傷が目立たない」との声をいただいております

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手術後1年の手術創

MEDの適応

 下位の腰椎椎間板ヘルニア(通常はこのタイプが多いです)が主な対象となります。脊椎の形やヘルニアの出る場所により、内視鏡では対応できない場合もありますので、詳細は外来でお話しさせていただきます。

MEDの術後経過

 手術翌日から起き上がり、2日目にはトイレ歩行を行います。腹筋・背筋のトレーニングも早期から始め、理学療法士などの専門スタッフによるリハビリテーションも充実しています。また、抜糸が不要であることも好評をいただいております。
 皮膚切開は小さいながらも、従来通り十分な髄核摘出を行っております。術後の回復が早い手術ですが、そのために仕事への復帰が早すぎたりすることで、ヘルニアの再発を起こすリスクがありますので、就労の再開は、内容により術後4-8週、重労働は3か月以降を目安としております。詳細は外来でご相談させていただきます。