診療・各部門
Q:痛みはとれますか?
A:なかには軽い痛みや違和感が残る方もいますが、大部分の方は膝や股関節の痛みはほとんどよくなり、よく歩けるようになります。
Q:人工膝(ひざ)関節はいつまで持ちますか?
A:ひざの人工関節も長期にわたって機能するようになってきていますが、10~15年で5~15%の方で緩んでくることがあり、その中で1/4~1/2の方に再手術が必要になると言われています。従って、若い人に人工関節手術を行うと一生もたない可能性があり、再手術が必要になるかもしれません。ただし、使い方によって変わってきますので、より長く持たすためには、重労働や肥満などを避けることも大切と思われます。
Q:人工股(こ)関節はいつまで持ちますか?
A:当院で昭和50年代に行われた人工股関節の20年以上の長期成績を調査した結果、当時の人工関節の機種と手術技術で、現在10人のうち6人が問題なく過ごされていました。今の人工股関節の材料はそのとき以上に進歩しており、手術技術も向上していますので、先の調査よりもずっともつものと思われます。近年行われている人工股関節の寿命は今後の研究をまたなければなりません。
Q:人工膝(ひざ)関節はどの位(くらい)曲がりますか?
A:当院では、以前から膝の人工関節の曲がりに力を入れており、手術やリハビリの技術の向上と共に近年よく曲がる人工関節も開発されてきて、現在では曲がり角度は平均135度です。胡坐(あぐら)ができるのは約67%、横すわり(正座の崩した座り方)は約40%、正座は10%の方ができるようになっています。ただし、手術前の曲がりの角度が悪い人は、術後にも曲がりが悪いことが多いですので、悪くなる前に手術する方が有利です。
Q:人工股(こ)関節は脱臼しやすいと聞きますが、どうすればいいのですか?
A:手術は脱臼しないような位置に設置しています。ちなみに当院で人工股関節を受けた方の脱臼率は2~3%程度ですが、脱臼が癖になった方は最近10年ではおられません。
手術後3ヶ月くらいの間に転倒したり、無理やり足を交差したりすると脱臼することがあります。
手術して長期たてば、脱臼しにくいですが、特殊な骨盤の傾きをした方(骨盤が後ろに傾いている)が転倒して、足が交差すると、脱臼しやすいとされています。転倒には十分注意しましょう。
Q:人工股(こ)関節の脱臼はいつまで注意する必要がありますか?
A:ずっと注意が必要ですが、特に脱臼がおこりやすいのは手術してから3ヶ月の間です。
Q:農作業について注意点はありますか?
A:・重いものを待つ作業はすすめません。10kg程度なら時々は良いですが常時することは負担がかかるのでしないようにしましょう。
・はまり込むような田んぼに入るのはやめましょう。
・大根を抜くような足を踏ん張るような仕事はやめましょう。
Q:どういうとき感染をおこしやすいですか?
A:水虫、虫歯、魚の目、深爪や巻き爪による傷などから感染することがありますので注意して早目に処置をしましよう。抜歯する時は抗生剤を使ってもらうよう歯科医に伝えてください。